マインドフルネスを学びプラクティスを始めてから、色々な変化がありましたが、その一つが身体の痛みに対しての自分の対応の仕方です。
昔から腰痛や肩コリで悩まされていますが「あ〜痛いな、嫌だなあ」っていつも思っていました。この「嫌だなあ」にエネルギーが注がれて、頭の中でどんどんネガティブなストーリーが作られて、自分の意識は「嫌だなあ」という思いに固執していたような気がします。
マインドフルネス・プラクティスでは、身体の痛みに気づいたら、この「痛いの嫌だなあ」という思いにも気付くと同時に、そこにエネルギーを注ぐ代わりに、「今日の痛みはどんな痛みだろう」と、身体の声に耳を傾けるよう、意識をシフトします。これは意図的に行うこと、これがプラクティスです。
ご自分のお子さんに「○○が痛い」と言われたら、「どんな風に痛いの?」と、その痛みの具合を知りたい、分かりたい、という気持ちが湧き上がると思いますが、それと同じです。
「痛み」にまとわりつく様々な思いが、こみ上げる時もあるかもしれません。そのような自分の状態に気付き、そこから色々なことを思い巡らすのではなく、痛みを「痛み」だけとして捉えられたら、例え痛みが無くならなくても、不思議と自然に楽な気分になるのです。
約2年半前にサイクリング中の事故で右の骨盤にヒビが入り、そして約2ヶ月半前にまたもやサイクリング中の事故で、今度は左の骨盤の数カ所を骨折しました。
なので今は毎日身体の痛みが絶えません。鍼治療、カイロプラクティック、アロマセラピー、そしてヨガと、色々なことをしています。
「あ〜この腰の痛みが無くなればなあ」という思いも勿論湧き上がります。でもマインドフルネス・プラクティスのお陰で、この痛みにストレスを感じることはあまりありません。
DharmaティーチャーのShinzen Youngが、痛みと辛さの関係ついて、以下の方程式を使って表現しています。
Suffering = Pain x Resistance
痛みに対して「嫌だなあ、この痛み無くなればいいのに」という拒絶心や抵抗があると、辛さは倍増する、ということです。
痛みが無くなればいいのに、という思いは自然な反応です。なので否定することはありません。ただその思いに固執しないようにする。固執しないようにするには、身体の痛み自体に意識を向けるのです。身体の声に耳を傾けて、どう感じているか、どんな具合か、優しい気持ちを持って意識を向けることで、楽な気持ちをもたらすことができるようになってきます。
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